今日は‘お盆’の最終日、休暇も終わり、すでに仕事に入っている方々もいる事でしょう。
弊社は明日（17日）までお休みを頂いています。
さてお盆休みの特別企画「断熱のメリット」の最終回は「空気汚染」についてです。
断熱の目的として「省エネ」「快適性」「健康的」というお話を最初にしましたが、「不健康」の代表的な存在である「室内空気汚染」は、建材、家具、衣料に含まれる化学物質が室内に放出され、換気不足が原因でその濃度が高くなり、‘シックハウス症候群’なる病気が社会問題化しました。
そこで国は2003年建築基準法を一部改正し、「シックハウス法」を制定しました。
これは一部の有害物質（ホルムアルデヒドなど）を放散する建材の規制と機械換気の義務化が主な改正点です。
それにより社会問題化していた「シックハウス症候群」は2000年の調査に比べ1/100以下に減ったそうです。
この当時「住宅の気密が高いせいで、このような病気が蔓延した」と気密のせいにした方も多くいましたが、これは大きな間違え。
当時の「気密が高い」という話もいい加減なもので、2000年以前から「気密測定」をしていた建築業者はごくわずか。数値的にも次世代省エネルギー基準をギリギリクリア出来る程度でしたから、現在の先進的な住宅から比べると1/2〜1/3倍程度の気密でしかありませんでした。
そして共稼ぎ家族も大幅に増え、家の窓を開けるなどの換気が出来ない事からの‘換気不足’は明確でした。
話は反れましたが、個別暖房を前提とした「我慢の生活」は結露・カビ、そしてヒートショック、室内空気汚染を招く危険を含んでいます。
そして断熱と同じく重要なのが気密性能。
せっかく窓や壁・屋根の断熱性能を高めても‘隙間’が多ければ暖房や冷房の熱を逃がしてしまい、同じく暑さや寒さなどの外気を家の中に招き、「省エネ」とは程遠いものになります。
そこで結論。
今でお話ししてきた‘どれか一つ’でも不足していては将来に向けての‘資産価値’のある住宅と言えません。やはり家にもベストバランスが存在するのです。
それは、窓を含めた外皮（建物外部）の断熱性能と気密性能を高める事で全室暖房が可能となり、計画的な換気システムを採用する事で健康的な暮らしが出来る。
という事です。
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